南米のサルサ事情が知りたくて、
タクシーの運転手、ホテル、レストランの従業員など地元人に
ここいらのディスコテカはどこか?といつも聞いていた。
今回たまたまみつけたサルサ学校のお姉さんから聞いた
ディスコテカに行ってみた。場所はビクトリア地区。
この地区、ペルーのリマっ子も恐れるということは後に知った。
リマの中で一番やばい地区らしい。。。
タクシーからみえる外は本当にひどくて、
荒れ果てて、朽ちていて、建物は廃墟のようだった。
もしここでタクシーから降ろされたら私は生きて帰れない。
そんな怖さがした。そして怖いもの見たさが勝ってしまった。
わたしの悪い癖。。。
目的のディスコテカの前でタクシーを降りる。
人はまばらだったけど、夜が深まるにつれて
どこから来るのか人が次から次へと集まり、
広いフロアはやがて人でうめつくされた。
今までのディスコテカとは客層が明らかに異なる。
裸に布がかろうじてついているようなきわどいドレス。
派手な服装のマダムが若く体つきの良い男性数名を引き連れていたり。
あちらこちらで、ビール瓶が落ちて割れる音がする中、
サルサの生バンドがはじまる。
この場所には似つかわしくない素敵なバンドだった。
皆のおどりも、これまでみたサルサとは違ったけど
すごく魅力的でセクシーで音楽と体が一体化しているようだった。
ビール瓶が割れる音にいちいち反応する私に
気を使ってくれたのかお店の人がタダでVIP席に案内してくれた。
気がつくとサルサと聞けばクレイジーなほど夢中になっていたわたし。
確かにここはおもしろいけど、ちょっとToo Muchだわとおもって
お店をでた。すぐにタクシーがつかまった。
あぁ、何をしている。わたし。と自己嫌悪になりかけたとき
タクシーの運転手から中国人?日本人?と聞かれた。
日本人と答えると、カラオケは好きか?と聞かれた。
出稼ぎで数年日本にいたというその運転手は
日本のカラオケが大好きだったそうで、
彼の18番の「乾杯」をタクシーの中で2人で大合唱したら、
なんだかすごく救われた気分になった。